王子様の溺愛は、とことん甘い【番外編追加済み】



「どう?とても素敵でしょう?冬バラと言って、一年中咲いては枯れてを繰り返すのよ」



「そうみたいですね…」



「知っていたのね」



「えっと…詩音先輩から聞きました」



「……そう」



…空気が重い。



あれからとっても綺麗なバラ園に百合子さんと入り、しばらく歩いていたんだけど…。



か、会話が続かない…。



たまに詩音先輩の名前を出せば、百合子さんは急に静かになる。



そしてまた話しかけられて…の繰り返し。



話題を振ろうにもどんな話をすればいいのかも見当がつかず、重たい空気だけが私たちを取り巻いている。