真上から詩音先輩の声が聞こえて目を開けると、詩音先輩に抱きとめられていた。



うぅ…かっこ悪いよ。



子供じゃない、とか言っておきながらこれだ。



注意力散漫だったと反省しつつ、詩音先輩にも謝る。



「気にしないで。芙羽梨を守るのが僕の役目なんだから。芙羽梨が無事でよかった」



「詩音先輩…」



詩音先輩は、きっと世界一…いや、宇宙一優しくてかっこいい。



詩音先輩が年上だからというのもあって、尚のことかっこよく見える。



「あら、詩音。もしかしてその子…あなたの彼女じゃない?」