「ううん、全然そんなことないよ。あのバラは冬バラで、四季咲きなんだ。後で見に行ってみよう」



最悪だ、芙羽梨が目の前にいるのに考え事で不安にさせてしまうなんて…。



とにかく今は、芙羽梨を目一杯おもてなしするのが最優先。



咄嗟に笑顔を作りそう言うと、芙羽梨はまた目を輝かせた。



「はい…!ありがとうございますっ!」



「っ、うん。他に見たいところはある?」



「えっと…詩音先輩が良ければ、詩音先輩のお部屋に行ってみたいです」



…僕の、部屋。