でも…こんなに可愛くて妖精のような彼女が隣にいて、平然と理性を保てる男がこの世にどれくらいいるのか。 半分…いや、半分にも満たないだろう。 芙羽梨はさっきから、自分にとって物珍しいものを見つけては目をキラキラさせ、時にはぴょんぴょん跳ねている。 きっと自覚はないんだろうけど、それが僕にとってどれほど可愛く映るか。 芙羽梨には想像もつかないだろう。 「…詩音先輩?あの、私はしゃぎすぎてます…?」 ぐるぐるとそんなことを考えていたら、芙羽梨が僕の顔を覗き込んでいた。