詩音先輩は声にならない声を上げて、それにまた私も胸が鳴った。 っ…さらいに、来て欲しい。 そんなワガママ言ったら、きっと困らせちゃう。 でも、詩音先輩になら連れ去られても構わないって…。 そう思うんですよ? 『…でも、声が聞けてよかった。余計眠れなくなりそうだけど、明日芙羽梨を独り占めすればいいもんね?』 「ひ…っ、独り占めって…」 『ははっ、半分冗談だから安心して?』 「う…先輩のいじわる」 って…あれ、半分ってことは…半分本気だったのかな?