「芙羽梨、この写真っていくら出したら貰えるかな?あ、スマホで撮らせてもらうだけでも全然いいんだけど…」 「へ…?いくら…って、あげられませんし、撮るのもダメですっ…!」 いくら詩音先輩でも、さすがにそれは出来ない。 自分で見るのもちょっと嫌なのに、これを詩音先輩に知らないところで見られるのは、これ以上ないくらいの苦行だ。 「そっか…それは残念。でも、本当に可愛い…ずっと見てられる…」 そう言う詩音先輩は、アルバムに釘付け。 ペラペラめくりながら、1人でボソボソ呟いている。