「そ、そんな…いい子だなんて、本当にそんなんじゃないんです…」 小さい頃から「芙羽梨ちゃんは大人しくていい子だねぇ」なんて近所の人達に言われてきたけれど、ただ人見知りが酷かっただけ。 お母さんは優しいし、お父さんも私に甘いけど…ちょっと甘やかされすぎた気がする。 「本当だよ…っと、もしかして、ここが芙羽梨の部屋?」 階段を上がりきると、『Huwar’s room』と書かれたドアを見つけた先輩は立ち止まった。 「そ、うです…あの、汚かったらすみません…」