先輩の言葉に頷き、車に乗り込んだ。 私の家の方面に向かい出すと、詩音先輩は話し始めた。 「大体は相川くんから聞いてると思う。勝手に芙羽梨に許可なくしたこと…本当にごめん。すごく勝手なことをしちゃったね」 「…だから、お昼休憩のときあんなことを言っていたんですか?」 バツが悪そうに、先輩は「…うん」とこぼす。 「絶対に負けないって思ってたし、相川くんの気持ちも…色々考えた上で決めたんだ」 「かずくんの気持ち…」