素直にそのまま伝えると、先生は私をそのままぎゅっと抱きしめた。 「…ほんと、芙羽梨はいい子だね。どうやったらこんなふうに育つんだろう…」 そんなことないですよ。 そう言いかけたとき、後ろから咳払いが聞こえた。 「ここが公衆の面前だってこと、2人とも気づいてないのかなぁ?」 っ…!?! その声を聞いた途端、先輩から距離をとる。 呆れ顔の羽柴先輩が、溜息をつきながら私たちを見ていた。 いや…羽柴先輩だけではない。 三年生の人たちほとんど全員に見られていたのだ。