「あ、詩音先輩っ…!」 階段を登りきったところに、ちょうど詩音先輩がいてばったり。 よかった…まだ帰ってなかった。 「芙羽梨……と、相川くん…」 私の方を見て目を輝かせたと思ったら、かずくんの方を見てあからさまに顔をしかめる詩音先輩。 なんでお前が?というのがダダ漏れだ。 「えっと…かずくんが付いてきてくれたんです。三年生のフロアって、ちょっと怖いから…」 とりあえず弁明すると、かずくんはなぜか距離をぐっと縮めた。