彩凛ちゃんはとっくに帰り支度を済ませて、もう帰る準備万端だ。 「えっと、詩音先輩と帰りたいから待ってようかなって思って…」 「そっか、じゃあ私帰るね。打ち上げとかないみたいだしよかったー。またね、芙羽梨」 「うん、気をつけてね…!」 「それはこっちのセリフ。バイバイ」 手をヒラヒラ振りながら遠くなっていく彩凛ちゃんの背中を見つめていると、かずくんがそばに来た。 「芙羽梨は、やっぱり会長と帰るのか?」