…きちんと言わないと。 「かずくん。私、かずくんの言葉が嬉しかった。優しくて、ずっと私のヒーローだったかずくんが、そんなふうに思っててくれたこと…好き、って言ってくれたこと」 ぽつりぽつりと話し始める私を、黙って聞いてくれている。 「でも…私、詩音先輩が好き。他の誰でもない、詩音先輩が…。だから、かずくんの気持ちには答えられないです。ごめんなさい…」 深く頭を下げて、心からの気持ちを伝える。