こういうの一度はやってみたかった。

放課後は、かなたとショッピングモールへいった。

特に特別なことはせずいつも通り時間をつぶすだけのデートそれでも楽しかった。

かなたは家まで送ってくれた。

「かなた、ありがとう。」

「こちらこそ。」

そう言って手を振って背中を向ける。

かなたに希望を与えられるように叫んだ。

「また明日」

するとかなたはこちらを向いて近づいてきた。

「明日は外出するなと言ったのをもう忘れたのか。」

そして私を抱きしめてくれた。

「これが最後かもしれないんだね。」

そっと涙をこぼす。

いつもなら返ってくるはずの安心させてくれるような言葉が返ってこない。

かわりに、肩が震えているのがわかる。

「かなた泣かないで。
私たちまた絶対会えるよ。」

かなたは手の力を緩めて私を話した。