「結雅、血が出てるよ。」 「…いい。」 結雅の誕生日前日の夜。 やがて日が変わり、結雅の誕生日になる頃に梓ちゃんは姿を消した。 「梓…」 さっきから探し回って電話もしているけど出ない。 結雅はイラつきと焦りとで繁華街にいる喧嘩をうってくるやつら全員を相手したりしていた。 普段は目もくれず通っていく男が、だ。 …あと5分。 日が変わるまで、あと5分というところで結雅の携帯が鳴った。