「まだ熱がある。寝てろ」 確かにまだぼーっとする。 けどそれより気になった。 結雅が確かに呼んだ“あずさ”という女の人の名前。 でも私は聞けない。 そこまで踏み入っていい関係じゃないから。 「…あそこで何してた。」 私から目をそらさず、ハッキリそう伝える結雅。 そんな人の目を私は簡単に逸らした。