渇愛の姫



そっか、熱あるからこんなに体が怠いのか…。



「ありがとう。…けど大丈夫、帰れ… 」



ベッドから立ち上がるとふらっとして、倒れかけた。





倒れなかったのは、


「ナイス結雅〜!」



結雅と呼ばれた圧倒的な風格をもったこの人が支えてくれたから。





「大人しくしてろ。」

この声…







あの、声だ。