渇愛の姫



暖かい手。

心地よくて、幸せで。




「…ゆ…う、が…──」



その顔を見た途端、更に涙が溢れた。



赤い目元に、似合わないクマ。

少し痩せて、今にも倒れそう。






「結愛…?」


まるで存在を確かめるかのように、私の名前を呼んだ。




「結雅…」


やっと普通に呼べた。
まだ声は掠れてるけど、呼べただけでいい。