「美咲じゃなくて、お前が死ねばよかったんだ…。」 ──信じられない言葉だった。 「………」 返す言葉もなく、もうここにはいられないだろうと察したのか女の子はどこかへ立ち去ろうとした。 …が、それを血がついた手で父親は止める。 「どこに行く。」 ───本当の悪夢は、ここからだった。