渇愛の姫



「…結愛」

教えてくれ、とでも言わんばかりの目。


名前を呼ぶだけで結雅は何も聞かない。



「ごめんね、みんな。私今日は帰るね!」



こうするしかない。


「結愛ちゃん…」

蒼空にはまた、嘘をついちゃった。

みんなも騙してしまう。





「いいコだね。」

みんなには聞こえないよう、私のそばでそう言ったこの男が憎くて仕方がない。



…そして、そんな奴に従うことしか出来ない私も憎い。