爽やか王子の裏側は




「じゃ、その服こいつに」


…へ?


「そのつもりだよー」


…は!?


「ちょ!なに!え!?私そんなお金」


「うるせぇなー」


「お金は結構だよ。この服売り物じゃないしね。試作品のようなものだから問題ないよ」


え、ええ…


「そ、そんな」


「言ったろ?真一がここに連れてきたのって君が初めてなんだよ。ちょっとかっこつけさせてよ俺たちに」


陽一さんが小声でそう言った


なんだかとても申し訳ない気がするが…


「あ、ありがとうございます」


素直にもらっておくことにした



それにしても…


鏡に映る自分を見て違和感しかない


人はこんなにも変わるものなのか




おしゃれ…か



縁のないものだったけど



たまには…