爽やか王子の裏側は





「西村」


どれくらいの時間がたっただろう


不意に口を開いた園川くん



「改めてちゃんと言わせて」





「俺と、付き合ってください」



私の目をとらえる園川くんの少し凛々しい瞳


クセのない綺麗な髪が太陽に当たって少しキラキラしているように見える


私はこの人が好きなんだ


目の前にいる園川くんの手を二度と離したくないと思うほどに


「こちらこそ、よろしくお願いします!」


思わず筋肉が緩み、へにゃっと笑う


園川くんは少しだけ優しく微笑んだ後、急に真剣な顔をした


「今なら…しても怒らない?」



…そう言って近づいてくる綺麗な顔



「キス」


なっ…し、心臓が痛いっ



「…わ、私別に怒ってなんかないよ…前だって」






私の言葉を遮るように


その唇に合わさる唇



二度目の感覚


思わずスッと目を閉じた