爽やか王子の裏側は




女の子と別れて少しの間手を振っていた園川くん






しんとする下駄箱


そして



「…っはあぁぁぁぁぁぁぁ」



はぁ


「うっぜぇぇぇえ」



変わらないな



「まじで単細胞すぎんだよ人間歴いくつだよ」



どちらかというと単細胞は園川くんの方だと思うけど



人間歴も同じだよ16年もしくは17年



「ほんとストレスやばすぎて絶対将来ハゲるって」



前も言ってたよね


やばい園川くんのハゲとか、想像しただけで泣きそう


そんなことを考えていたらふと声が止んだ



「…西村?」



げっ!



「…」



振り向いた園川くんとバチっと目が合う



久しぶりの感覚



「…」


「…」



昨日の今日だもの


お互いに簡単に口を開けない時間が過ぎる



「…」


その沈黙を最初に破ったのは園川くんだった




「…盗み見?趣味、悪いね」



いつかと全くおなじ言葉



だけどその声は小さく、表情はとても真剣だった





まるで、少しの衝撃で壊れてしまいそうなものを目の前にしてるみたいな