その日はなかなか園川くんを見ることができなかった
視界に入れるとちょっと苦しくなって
でも見たいなって思うけど
自分にそんな勇気はない
昼休み
当番はないけど図書館に向かっている
教室にいると園川くんがいやでも目に入る
ボテボテと図書館につながる廊下を歩いてため息をつく
「西村華乃?」
!
「長谷川くん」
「どうしたの、なんか元気なくない?」
…
図書館に行くところだったのかな
私の後ろから声をかけて顔を覗き込んだ
「…あの、さ」
そういえば体育祭前、長谷川くんも私にキスをした
こんがらがったり怒ったりしたけど…
長谷川くんの時よりも、園川くんの時の方がこんなにも苦しくなるのはなんでなんだろ
「…もしも…友達だと思ってる子に…魔が刺して…き、キスをすることってある?」
…
いや、待て、私なんちゅう質問してるんだ!?
「あ、いや、ごめん、忘れて!」
あああ馬鹿馬鹿
言葉を選べよ西村っ
「ちょっと待って」
!
「それ、どういうこと?されたの?誰かに」
あんたもしとるがな
とはいえず
「…い、いや…まさか、そんな」
嘘をつくのが苦手な西村、あからさまに視線を逸らすというミス
「もしかして真一?」
!
なぜわかる
いや、私の男友達ってあなた方2人ぐらいだからわかるか
「いや、ごめん忘れていいよ」
パシッ
!


