爽やか王子の裏側は







大翔が西村に告る


告るって…好きだっていうんだよな



西村が好き…



大翔がそんな風にいう相手ができるなんて思ったことなかった


あいつは人と関わるのがあんまり好きじゃなかったから彼女なんて作ったことないはずだし


俺は…流されて付き合ったりはしたけど…本当に好きだと思う相手はできたことがなかった


でも…


今は違う


あいつは西村を好きになって俺ですら見たことない顔をあいつに見せる



もし…大翔が西村に告って、もし、うまくいって


もし2人が付き合うことになったら


俺は素直に応援できるんだろうか







わかってるんだよな


ごめんよ大翔


絶対おめでとうなんて言えねぇ


その理由ははっきりとはわからない


でも


西村が誰かのものになるって思うと腹立たしくて仕方ない


俺以外の誰かにあの柔らかい笑顔を向けて、

俺以外の誰かのためにピアノを弾いて

俺以外の誰かに…触られるなんて耐えられない



『次の競技はー100メートル走ですー参加する生徒はー…』


大翔を追いかけるように走った