爽やか王子の裏側は




「あ、次大翔じゃん」


本当だ


相変わらずだるそうにしている


パン!


という音がなっても絶対本気じゃないだろという走り方


シンプルに足が長いのでそこそこ速いというムカつく始末


紙を拾って…




今少しニヤッとした気がしたけど


そのまま長谷川くんの体は私たちの方に向き直った





こっちきてる


「なんか…嫌な予感がする」





園川くんが呟いた


近づいてきた長谷川くんにギャラリーの女の子たちがざわめく


「西村華乃!ハチマキかして!」


え"


「他団のハチマキ!おれのお題」


え、えぇ私じゃなくてもいいじゃんそれ


「かさなくていいよ西村」


ほえ?


「はぁー?邪魔すんなよ真一」


「お前他団だし、協力する義理はないよな?」


な、なるほど!確かに


赤団が有利になるにはここで貸したらだめなのか


「それに西村じゃなくていいだろ」


「いいや、西村華乃じゃなきゃダメ」





ぐいいっ!


私の両手を掴んで長谷川くん側に引き寄せられる


そのまま後ろの結び目が解ける感覚


シュルッ


「ん」


私の両手を離した長谷川くんは口にハチマキを加えていた


なっ!ど、どういう状況!?


両手で引き寄せて口で解いたってこと!?


「大翔!!」


園川くんが叫んだ時には、もうゴールに向かって一直線


あまりの展開に口を開けることしかできない