謎は増えていくばかりで体育祭への日にちは迫ってくるばかりで
日菜ちゃんはブルーになっていくばかりで
大変だな
容量オーバーだよまったく
頭を抱えながら図書室に向かう
今日は当番ですね
長谷川くん寝てるかな
相変わらずしんとした図書室の扉を開ける
カウンターに近づくとまだ長谷川くんは来ていなかった
カウンターに座り、誰もいない図書室の空気を吸う
…確かにこの謎に落ち着く雰囲気は眠くなるな
カウンターにだらっと体を預ける
目を閉じると日当たりの良い図書室ならではの暖かさにすぐ気が緩む
確かに…眠れそうだなぁ
意識が朦朧とし始めた時、誰かの気配を感じた
長谷川くんかな…なんて思いながらも閉じた目は開かない
「にしむらかの」
優しい低い声に余計眠気が増す
ん?
何か…頬があったかい
ん、え、ほんとにあったかい
なんか乗ってる?
うっすらと目を開ける
視界の半分が図書室の風景
もう半分は…黒い…なにか?
なんだこれ
気になって手を伸ばす、そっとその黒いものに触れた
…髪の毛だ
「長谷川くん?」
「え、わっ!」
へ?
瞬間視界の黒い何かが消えて、頬に乗っていた暖かさもなくなった
その代わり目をまん丸にした長谷川くんが登場した
片手で顔の下の方を覆い、耳まで赤くなっている
えと、ん?
もう片手はどう言う経緯なのか体の前に突き出している
…て、手?
あ、自分の頬に触れる
もしかして
「私のほっぺ触ってたの長谷川くんの手?」


