爽やか王子の裏側は




長々と話し込んでしまった


長谷川くんは完全に机に突っ伏している


「長谷川くん」


「西村華乃。俺…真一と話すよ。指を守った理由を言う」



「うん!」


「あとさ…頼みたい事があるんだけど…2つ」


2つ?


「何?」


「真一に話に行く時…一緒にいて」


自信なさげに突っ伏した顔を少し傾けて前髪の隙間から私の目を見た


「ふふ…分かった。もう一つは?」


「…こっち来て」


ん?

私はカウンター側に回り、長谷川くんの隣に座った


「違う、もっとこっち」




なんだなんだ


席を立って長谷川くんのすぐ隣に立つ


「ん」


机にだらっとしていた身体が近づいてきたと思ったら…


!!


「は、長谷川くん!?」


座った状態で私の腰に手を回し、引き寄せられ


は、は、は、


ハグ状態…


ちょうどお腹らへんに長谷川くんの頭がある


な、な、な、


「え、な、ちょ、はい?」


「ちょっとじっとしてて」


は、はい


なんだこりゃ


しんと過ぎる謎の時間。



「…俺、泣いてないから別に」





少しこもった声でそう言った


ふふ


「鼻水つけないでくださいね?」


「っ!だから大丈夫だって」


黒くてサラサラの髪が揺れる



つくづく、図書館誰もいなくてよかったと思う


でかい声出してるし、長々と話してるし、


ましてやこんな状態だし…



静かな図書館に校庭の騒がしい声が少し聞こえる


…あ