爽やか王子の裏側は




それまで一切言葉を交わしてこなかった親友が俺の前に現れた


「なんで部活辞めたんだよ」


「…お前には関係ないだろ」


「…俺が辞めたからか?」


「は?」


「俺が部活できないからお前も辞めたのか?」


「そんなわけ…」


「なめてんのか?お前」


「あ?」


「なんでやめたんだよ!お前は走れる身体してんだろ!俺は出たくても大会出られなかったんだよ!!」


「…は?」


「なんでちゃんとした身体持ってんのにやめるんだよ!弱虫が!!ちょっと環境が変わったくらいで怖気付いてんじゃねぇよ!グズ!」


「ふざけんなよ…お前は守れたはずの身体を守らなかったんだろ!!
指なんか守ってなければ大会には出られたかも知んねえだろ!そのチャンスを逃したのは自分のせいじゃねぇか!
偉そうに叱ってんじゃねぇよ!」


道端で全力で怒鳴り合って


キレあって


それから…


今まで一言も話してない


高校まで同じだとは思ってなかったけど


同じ高校にいることを忘れてしまうくらい


お互いの認識はなくなっていた