「おはよー愛実」

「おはよう。芽実」

「今日から、またよろしく」

「う、うん」

榊芽実(さかきめぐみ)とは、中学からの親友で
私が男嫌いになった原因を知っている唯一の
女の友達だ

「そういえば。愛実は昨日からここに入ってるんだっけ?」

「うん。正確には、入寮だけ。だけどね」

「愛実?」

「あっ、ううん何でもないっ」

「そ?なんかあったら言いなさいよ?」

「ありがとう」

「でも、こんな制度、パパたちの時代じゃないんだから」

へ?

「愛実は、そう思ったんでしょ?」

「まぁ、うん。」

「いいよねぇ。三ツ谷家は」

そんなことないと思うけど・・・

「だって、おじ様もおば様も、ここで出会ったんでしょう?」

「うん」

「あのシスコン兄弟もここでしょ?」

「まぁ。京にぃにそれは言わない方がいいよ?」

「は?」

「絶対、婚約者にヤキモチ妬かせようとするから」

「なるほど」

話しながら、行くとあっという間だ

「で?愛実はなんで急に共学にしたのよ?」

「あー私が決めたわけじゃないの」

「え?」

「選ぶより、選ばれちゃっただけなんだよね」
だから、受験っていうよりも、面接だけだったんだよね