あたしを抱えたまま生徒会室に来た翔哉さんは

「ここ開けて」

目線の先には、もう1つの扉

ガチャと開けた先には、大きなベッドと
机と椅子

「少し休んでろ」

「でも・・・」

「あの話は伊蕗さんや京介がどうにかしてくれんだろ。
この話しで、愛実が倒れたら伊蕗さんがそれこそ
仕事に手がつかなくなるし、俺だって何もできなくなるだろう?」

そんなこと、ないでしょう?

「翔哉さん・・・お願いがあるの」

「お願い?」

「そう。京にぃが言ってた明日の食事、
一緒に、いて欲しい」

「当り前だろう?」

え?

「お前に頼まれなくても、着いていくつもりだ」

そうなの?

「それに、お前の親父とってことだろ?
それでも、愛実の人見知りも男性恐怖症も
親父の前で出ても対処するのは、俺がいいんだ」



「ありがとう」

「あぁ」