明けない夜、2人は


彼の撮る写真はとても素敵だった。

白い小さな教会の写真。
夕暮れに染まる街並み。
風に揺れるコスモスの花。

のんびりとした時間が流れてるみたい。


「晴日先輩みたい。」

呟くように言うと

「え?それってどう言う意味?」
彼は面白そうに笑った。

「優しい晴日先輩、らしい写真です。」


よく笑う人だなあと思う。
笑うと少しだけ下がる目尻が目の前にある。

数秒間、見つめた。

彼はそれに気付いてるのかわからないけど

「俺ね、」

そういうとカメラの電源を落として

「実は最初から、凛ちゃんねらいだったり」

彼は立ち上がりながら続ける。

「だからそんなに、優しくないのかも。」



ねえ、晴日先輩。
それってどういう意味ですか。


自惚れてしまってもいいんでしょうか。