まるで証言台に佇む目撃者のように俯き、何度も息を飲んで次の言葉を待っていた。
「それって、間違いない?」
「はい……」
確実を問い出した彼は息を殺して口を噤み、暫く煙草を吹かした後で灰皿に押し付けながら静かに言う。
「分かった、ありがとう、言い難いこと言わせてごめんね……」
「ごめんなさい……黙ってて……」
最早、謝るしか出来ずに頭を垂れるしかなく、目の前で力を無くした両手の右側が消えた瞬間に自分の頭に触れていた。
思わず見上げると彼は手を直ぐに止め、何事も無かったように髪の毛を摘みながら優しく語りかけてくる。
「今度、カラーも入れないとね……
暇が出来たら声掛けて、此処でも出来るくらい道具揃ってるから」
「いえ……そこまでは……」
不意に近付いては距離を置いたりする態度に戸惑い、どう接したらいいのかも分からなくて落ち着かないまま、ただ右往左往する視線の中に近付く影を感じて目を逸らした。
「……あ…の……何を……してるん、ですか……」
そこで彼は我に返ったように慌てふためき、言葉を探して次々と投げるように吐き出す。
「いや、えっと……ごめん……何してるのか、俺にも……良く分かんない……」
「良く分かんないこと、するんですか……?」



