キスされるのかと思うような距離と仕草に、うるさいくらいに高鳴る鼓動。


「俺の気も知らねぇで、家に帰るだの勝手なこと言いやがって。あんなことがあったんだから、1人で帰らせるわけねぇだろ」

「だ…だけど、このままずっといっしょにってわけにも……」

「乃愛となら、ずっといっしょでいいよ。これ、命令だから拒否権なし」


まっすぐにあたしを捕えて離さない瞳。

だけど、どこか表情は柔らかくて…。