7日間の同居で、モテモテ幼なじみと両想いになるまで。

あたしは、自転車の風でなびいていた少し栗毛っぽい色のセミロングの髪を耳にかける。


ふとキラキラしたものが目に入って、見上げると街路樹からの木漏れ日。

樹の背中に寄り添うと漂う、柔軟剤に紛れた樹の匂い。


本当は寂しいけど、その些細なひとつひとつがあたしの寂しさを紛らわせてくれる。


「…樹は?おじさんとおばさんが旅行に行って寂しくないの?」