漆黒の鏡 記憶のかけら

「すごいね」



「えっすごくないよ。ただ敏感なだけだよ。

それに、本当の大事なものには、なんの役にも立たないんだから」



「・・・・・・」




しれっと言う碧斗くんの表情はどこか冷めたい目をしていた。





「あと、君のことも戸惑いを感じるよ」



「!」



碧斗くんははっきりとそう私に告げる。




「どうしたらいいのかわからないって。君は本当は素直な性格をしているから、余計にわかちゃうんだよね。

みんな何かしらの問題を抱えている、そうじゃないとここにいないからね」



「・・・・・そうだよね」



(問題か・・・・・・・・)



私の問題は記憶。



記憶にあった問題。




きっとそれは、優しいものではなく辛いものだと思う。




いつか、その問題が解決する日は来るのだろうか。



そしたら、大事なものも出てくるのだろうか。




(私の大事なものってあるのかな)