漆黒の鏡 記憶のかけら

「分かるんだよ、そういうの。なんか見繕ってるみたい」



「・・・・みつくろってる」



「・・・・・・・・は、はは」



黙り込んでいた紫衣羅くんがようやく口を動かす。



「はは、すごいね。よく見てるんだ、驚いた・・・・」



その口調はどちらかというと、感心するような諦めた感じだった。




そして、紫衣羅くんは言う━━。



「まあ、考えてみるよ、ちょっと。でもさ、そう簡単に出来っこないけどね?」



「うん、分かってる」



すると、少しだけ口角が上り碧斗くんに向ける。



「でもありがとう。ちょっと嬉しかったかな」



そう言って、紫衣羅くんはリビングから出て行った



「えっ」



「嬉しいですか」



「って言ってたな」



「やっぱ色々あるね・・・・」



「・・・・・・・・」



紫衣羅くんがリビングから出て行った後、しばらく出口を見つめていた。