漆黒の鏡 記憶のかけら

突然始まったこの生活は、私にとっては少し気が重い気がしてならない。



「はあ・・・・・。私、ここでやっていけるのかな」



(というか、ここで大事な想いって見つかるのかな)




「・・・・・・・・」



(いいな、猫は気楽で)



一匹の猫に近付き、そっと触る。



「・・・・猫になりたい」



触りながらぼそっとなんとなくそんな事を漏らした。



「なんか、すごい落ち込みよう・・・・」



「!」



声に驚き後ろを振り向くと、紫衣羅さんが扉を開けた状態で私に微笑みを向けていた。



「紫衣羅くん・・・・」



やる事が終わったので、このハウスで猫をなでなでしながらボーッとしていたら、紫衣羅くんが入ってきた。




「わあ、かわいいな、この子達!」



「・・・・・」



「かわいい♪」



紫衣羅くんのまわりには猫達が集まっている。



(なつかれてる、男の人なのに)



紫衣羅くん自身も嬉しそうに、猫を持って抱きついてぎゅっとしてる。



(猫、好きなんだな)




「猫、好きなんだね?」



「うん、猫だけじゃなくてふわふわした動物は全般好きなんだ!」



「そうなんだ」



そう言いながらも、猫から手を離すことはなく、いまだにモフモフしている。



「かわいいものね」



「うん♪」



紫衣羅くんが猫に触る手がとても優しさに感じる。



それぐらい好きなんだと分かる。




「・・・・・・・・」