漆黒の鏡 記憶のかけら

「とりあえず、中に入ってみようか」



紫衣羅さんはそう言い、お屋敷の方へと足を向けた。



「・・・・・・・・案外、明るい感じだね」



鍵で玄関の扉を開け、玄関の電気を付けて中を見ると、以外にも暗い感じではなく、むしろ明るめの白と赤薄茶色のアンティーク調の色合いのした感じだった。



普通にお屋敷みたいな感じで、お化け屋敷みたいぽい感じなど、みじんにも感じなない。



確かに外観もオシャレなヨーロッパ調のお屋敷だった。



中へ進んでいくと、リビングらしきの大きめの部屋へ入った。



「なんだこれ、ノート?」



リビングにある大きめのテーブルに、一冊のノートがぽつんと置かれていた。



「そういえば、゛なにか必要なものがあれば書いて゛って言っていたよね?これの事なんじゃない」



思い出すように、碧斗くんがノートに向かって言う。



(そういえば、そんな事を言っていた)



「じゃあ、試しに何か書いてみるか」



そう言って、紫衣羅さんは近くにあったペン立てからひとつペンを取り、ノートを開き何かを書いた。



すると、数分も立たない内に━━━。




「わっ返って来た!何これどうなってんの?」



「どうかしました?」



「それが、返事が返ってくる」



「えっ」



どうやら、紫衣羅さんが今さっき書いた文字をノートに書いたらすぐに返事が返ってきたらしい。



一体このノートの仕組みはどうなっているのだろうか。



「すごいね、魔法みたい」



「だったらーー」



恣枦華さんも試しに何かを書こうと、ペンを取り書き込む。



「ちっ返答なしかよ」



「何を書いたの?」



「【どうやったら帰れるんだ?】と書いたら返答なし。しかも、余計なことは書くなだと」



碧斗くんの尋ねに、不機嫌そうにぼやいた返答をする。



「すごいしっかりしたノートだね」



「本当だよ」