漆黒の鏡 記憶のかけら

大事な想いを探せと言われても、自分の大事な想いが何なのかさえも分からないと言うのに、何をどう探せばいいのだろうか。





「・・・どうやって探すの?」



「それは、自分達で考えてください」



「・・・・・・・・」



分からないから尋ねたら、バッサリと言われる。




「ヒントは差し上げます。でも、刻が来るまで開けられません」



意地悪なのかと思ったら、ヒントはくれるらしい。



どうでもいいのか、気遣ってくれているのか、よくわからない子だ。





「刻ってこれの事?」



そう言って、私の持っているコンパクトミラーを、カラクリうさぎの女の子に見せる。




「はい、それは、刻の鏡です。そこから私が出現します。ですが、無闇に開けてしまうと、大変な事になってしまいますので開けてはいけませんよ。・・・・・・・・失っちゃいますので」



(失う・・・・・・・・?)




カラクリうさぎはそう淡々と忠告して、静かに口を閉じた。





これは、普通のコンパクトミラーではないの?



見た目、特別な感じは一切感じないのだけど。



「・・・・・・・・」