漆黒の鏡 記憶のかけら

カラクリうさぎの話しの内容に1番最初に口に出したのは、じっと耳を立てて聞いていた紫衣羅さんだった。




「状況はまだよくは分からないが、俺らには大事な想いがないから、ここに連れてきたという訳?」



「それもありますけど、まあ、今はまだ言えませんね」



紫衣羅さんの質問に、カラクリうさぎは答えとは言えない曖昧な応答する。




「なんだよそれっ」



カラクリうさぎの曖昧な態度に恣羅華さん苛立ちを向ける。





「そう言われましてもね、私には関係のないことですからね。どうせ、あなた方は帰れないんですから」



(えっ)




カラクリうさぎは少しめんどくさそうに、目を逸らしながらそうつぶやいた。




すると、紫衣羅さんは何かを察したかのような言葉で、カラクリうさぎに尋ね込む。




「・・・つまりこういう事?俺らにとっての大事な想いを捜し出さなければ、元の世界には帰れないって事?」




「理解が早くて嬉しいです。まあ、そういう事です~♪」



紫衣羅さんの言葉にカラクリうさぎは嬉しそうな口調で笑う。






「・・・・・・・・」



(大事な想いって・・・)



「どうでもいいような表情をしているようですが、大事なことなんですよ」



「!?」




そう言って、カラクリうさぎは私に向ける。




どうでもいいとは思ってはいないが、ピンと来ていないのは事実かもしれない。



他の4人も゛大事な想い゛という言葉に微妙な表情を見せている。