漆黒の鏡 記憶のかけら

「それで、どうするかな・・・・この状況」




「ドアありますけど、鍵が掛かっていて開かないようですね」




「鍵、ないのか・・・・」




私達がいるこの部屋には、扉はあるが鍵が掛かっている為、開ける事ができない。




しかも肝心な扉の鍵はなく、そもそもこの部屋には何も置かれていないので、鍵さえもない。




更にもっと言うとならば、窓もなくどこからも開ける手段がなく、閉じ込められた状態と言っても過言ではない。





「・・・・・・・・」



(どうすれば出れるんだろう・・・・)




ふとジャケットに付いているポケットに手を入れる。




(!)




手を入れると、ポケットに何かが入っている事に気付き取り出す。




「・・・・・・・・これは」




ポケットに入っていたのは、可愛らしいデザインのされた六角形のコンパクトミラーの小物だった。



(コンパクトミラーだよね、これ)



なんで、こんなものがポケットに入っているんだろう。



「!?」




その直後、何かが頭をよぎったのだった。




゛刻が来るまで開けてはいけませんよ゛



(刻・・・・・・・・?)




そういえばここで目を覚ます前、誰かがこれを渡して私にそんな事を言われていた気がした。




「誰だっけ・・・・」




なぜそんな事が頭をよぎったのかはわからないが、もしかしたら゛刻゛というのは今なのかもしれない。




なんとなくだがそんな事を思った。



もしかしたら、開けたら何かが起こるのかもしれない、この不可解な状況も分かるのかもしれない。