漆黒の鏡 記憶のかけら

「・・・・・・・・」



いつも通りの表情を向けているが、どことなく辛そうに見えるのはどうしてだろう。



「あの、大丈夫なの?」



「何が?」


「なんか・・・・・」



いつもの明るい碧斗くんと違って、少し感情に歪みがある。


「悲しそう」



「そんな事ないよ。大丈夫」



「でも」


くどいように心配する私に碧斗くんははっきりと告げる。


「沙紅芦ちゃ、あんまりしつこいのは好きじゃないんだけど。お願いだからやめてくれない」


「・・・・・・・・」


はっきりした物言いに私は何も言えなくなった。



「大丈夫だから、ねっ」


そう言って、碧斗くんはポンっと私肩に触れる。



゛大丈夫゛


そうは言っているけど、どうしても表情からは大丈夫そうとは感じる事はできない。



結局、何も出来なかった、何も言えなかった。





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(はあ、大丈夫ね。嘘ばっかだ)



完全に大丈夫な訳ないのに、沙紅芦ちゃんだって分かってるじゃん。



紫衣羅みたいに上手く隠せれば良かったけど、そんな上手い事なんて俺には出来っこない。



「最悪だな・・・・・・本当に」



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