今ので全ての記憶が蘇った。
白いカーテンに、白い壁、白いベッド、まさしく今の景色のように、何もかも白で作られている病室が、俺の体を呪い殺すかのように、痛さを加速させていたのを思い出した。
だが、そんなある日、君は僕の景色に色を染め始めたんだ。
悲しい時は一緒に泣いてくれて、嬉しい時は自分の事のように喜んでくれて…。
次から次へと、穂輪は俺のぽっかり空いた心の穴に、色を塗った。
君といる時間が、凄く幸せで楽しくて、その時間だけはどうしても手放したくなくて、だから俺は足掻きまくった。
みっともないって言われても、偏見な目で見られても構わない。
君との時間を、一分一秒大切にしたいから…。