出口へ向かう家族連れや友達同士で来ている人々が、何事かと振り返りながら帰っていく。
俺は彼にまず握手を求め、それに両手で応じた彼をハグして背中を叩く。
「リュウジさん達がここにいてくれたおかげで、今日は僕も楽しかったです。ありがとうございます」
う゛う゛、と嗚咽を漏らす彼をそっと離し、俺は鞄を背負い直した。
「自分、そう思ってくれる人がいるなら、明日もここで笑顔振り撒きます。誰かを楽しい気分にする手伝いができるなら、家でぼーっとしてるより、ずっと俺も救われます」
「はい。無理はしないで……いい言葉が見つからなくてすみませんが、よい夏を」
リュウジさんはペコッと頭を下げてゲートに向かう俺達を見送った。
発言を控えていたサツサトさんが、駐車場に入ってぽつんと1台残った赤い軽自動車に向かいながら俺を見て言う。
「BQさんのお仕事は、すごいよね。尊敬もするけどああいう場面に立ち会うと、ただただ胸を打たれて何も言えなくなる」
車に乗り込み、サツサトさんが次の場所へのナビをセットしてからゆっくりと駐車場を出た。
「じゃ、次のステージへ向かいますか」
「よろしくお願いします」
車は遊園地の傍のインターから高速に乗り、西へ向かう。
俺は彼にまず握手を求め、それに両手で応じた彼をハグして背中を叩く。
「リュウジさん達がここにいてくれたおかげで、今日は僕も楽しかったです。ありがとうございます」
う゛う゛、と嗚咽を漏らす彼をそっと離し、俺は鞄を背負い直した。
「自分、そう思ってくれる人がいるなら、明日もここで笑顔振り撒きます。誰かを楽しい気分にする手伝いができるなら、家でぼーっとしてるより、ずっと俺も救われます」
「はい。無理はしないで……いい言葉が見つからなくてすみませんが、よい夏を」
リュウジさんはペコッと頭を下げてゲートに向かう俺達を見送った。
発言を控えていたサツサトさんが、駐車場に入ってぽつんと1台残った赤い軽自動車に向かいながら俺を見て言う。
「BQさんのお仕事は、すごいよね。尊敬もするけどああいう場面に立ち会うと、ただただ胸を打たれて何も言えなくなる」
車に乗り込み、サツサトさんが次の場所へのナビをセットしてからゆっくりと駐車場を出た。
「じゃ、次のステージへ向かいますか」
「よろしくお願いします」
車は遊園地の傍のインターから高速に乗り、西へ向かう。

