そこから目的地に着くまではずっと無言でみんなそれぞれケータイをいじり続けていた。



正直ケータイなんていじる気分じゃなかったけど、そうでもしてないと、気を抜くと泣いちゃいそうだったから。




なんとかごまかした。




二学期から私は新たに始めた習い事があって、そこが松井の乗り換えの駅だったので一緒に降りた。




いつもなら一緒に居られるだけで嬉しいのに、今日に限っては一緒にいる時間がただただ苦しい。




バイバイして1人で習い事に向かってる間に、不意にも涙が溢れ出てしまった。





こんなにも好きなのは私だけで、




松井は友達どころかそんな風に思ってたんだ、




そんな気持ちでいっぱいだった。




結局ずっと涙が何十分も止まらなくなっちゃって、腫れた目のまま習い事に行くことになった。