今度は私のほうを見て、笑顔を浮かべた拓ちゃんに同じものを返す。



「うん!バイバイ拓ちゃん!心配してくれてありがとう……!」



いつもいつも、感謝の気持ちでいっぱいだよっ……。

拓ちゃんに手を振って、私も蓮さんの後を追いかけるように走り出した。

チビの上足の短い私に歩幅を合わせて、歩いてくれる蓮さん。



「あれが幼なじみか?」



蓮さんの質問に、こくりと頷いた。



「はい、そうです……!」

「あいつはまだ安心そうだな……」

「え?」



安心……?

どういう意味かわからないけれど、悪い印象ではなかったよう。



「それより、今日は大丈夫だったか?朝からサラの話題で持ちきりだったみたいだな……変なやつに絡まれたりしてないか?」