総長さま、溺愛中につき。④〜最強男子の愛は永遠に〜

と、友達としては、とってもいい人なんだけどな……



「わ、わからないと思うけど……」



そう言ってあははと笑った時、ちょうどチャイムが鳴った。

海くんもそれ以上は何も言ってこなくなって、「ああ、チャイムに助けられたな……」と胸を撫で下ろした。

そういえば……さっきから拓ちゃん、ひとことも話してないな……。

ちらっと、隣の席を見つめると、拓ちゃんはぼうっと下を見ながら何か考え込んでいるみたいだった。

何かあったのかな……?

心配になったけれど、先生が教室に入ってきたので声を掛けるタイミングを逃してしまう。

でも、拓ちゃん教室ではいつも静かだもんね。

気のせいだと思い、私は教卓に立つ先生の話に意識を向けた。