「なあ、fatalはどこまで手がかりがわかってるんだ？」
まるで事情聴取をする人みたい。真剣な眼差しで聞いている海くんに、私の心臓の音はバクバクと、さっきよりも騒がしさを増していた。
どこまでバレているのがわかるチャンスでもあるけど……それ以上に、この場から逃げ出したくなるほどの気まずさだ。
「知らねーよ。知ってても教えねーし！」
鬱陶しそうに答えた華生くん。なんとなくその言い方からして、詳しいことは知らないように思えた。
「……まあいいけど。他の奴に聞くから」
真面目な顔から一転、またにっこりと笑顔に戻った海くん。
そんな海くんの様子に、ふたりは気持ち悪いものを見るような目を向けた。
「お前、マジでサラのことになるとしつこい」
