総長さま、溺愛中につき。④〜最強男子の愛は永遠に〜

「うん、招集がかかったって言って……」



不自然に思われないように、平静を装った。



「やっぱり、fatalも動き出したか……」



私の返事に、ぼそりとそう呟いた海くん。

やっぱりって……どういう意味だろう。



「先越されるわけにはいかないな……」



もう一度海くんが発した呟きは、声が小さくて聞き取れなかった。



「か、海くん?」

「ん?」



首を傾げた私を見ながら、相変わらず笑顔の海くん。

それが……ちょ、ちょっとだけ怖かった。



「「由姫、ただいまー!!」」



この空気に耐えきれなくなりそうだった時、教室に弥生くんと華生くんの声が響いた。

緊張の糸が解けたみたいにほっとして、こっそりと安堵の息を吐く。