「正攻法で探そう」 こういう体力仕事は、夏目に譲るとして……俺たちは俺たちらしい方法をとるべきだ。 「生徒の名簿を全て確認し、サラと思わしき人物を洗い出す」 それが一番、てっとり早い方法だろう。 「……待て、でもまだこの学園の生徒だと決めつけるのは早いんじゃないか……?」 俺の意見に、滝が苦言を呈した。 「fatalのやつらに会いに、変装してきたっていうことも考えられるだろう?」 「確かにそうだが……」 それは俺も考えた。 ただ、多分その憶測は間違っている。